現場の一日はラジオ体操からはじまる。

どこの会社でも朝礼は行われているうようだが、
ラジオ体操を行うところは、意外と少なく珍しいようだ。

工事現場では、朝礼五分前になると、作業員たちはぞろぞろと朝礼会場へ集まる。
そして定刻になるとおなじみの「ラジオ体操、第一ぃ〜〜」の声が響き、音楽がなる。

ラジオ体操から一日が始まるのが工事現場の常識である。

実はこのラジオ体操。重要な役割を持っている。
体操の乗り具合で自分の体調がわかるようになる。
のびのび体が動かせない日などは、関節の調子が悪くなるくらい。
体操には、それほどの効果が隠されているのだ。

ラジオ体操

そして一流の職人になるためには

体操でその日の自分の体調を把握できなければならない。

鳶職として息を長く人生をまっとうする為には、絶対不可欠となるスキルである。

しかし、中にはダラダラと体操をしない人も大勢いる。
あんまりひどいと現場監督に怒られ、やり直しをさせられる始末。
現場の一日はすでにここから始まっているのだ。

建設工事現場の朝礼・KY(危険予知)活動

無事にラジオ体操を終える事が出来ると、続いて朝礼が始まる。
これは小中学校の全校朝礼とさほど変わりないので思い出して欲しい。

それぞれ会社ごとに朝礼台にむかって整列し、職長(会社の責任者)が先頭に立つ。
そして、職長の後ろに作業員たちは小学生のようにだらだらと並ぶ。

縦の列は当然だが、きびしい現場だと横の列もきれいに整列しなければならない。
その際、年輩の職人でも整列しないとマイクや大声で厳しく注意される。

この徹底した規律。
まるで刑務所にいるようだ・・

そう。工事現場はプリズンなのだ。

(実際の刑務所とは大きく異なるが、それくらいに規制が多く厳しいところと言う意味合いで)

きちんと並んだことが確認された後、やっと朝礼が始まる。
その内容はというと、その日の作業内容や立ち入り禁止箇所、
安全通路や行事予定などを発表し、人員点呼などもする。
新規で現場に入ってきた人は朝礼台に立ち、自己紹介。

その月々によってスローガンを掲げている現場もあれば、
安全に対する推進週刊事項などもある。

大規模な現場では、詰め所やトイレ、喫煙所の
掃除当番なども決めている。

さらに、夏場であればその日の気温や
熱中症についての注意も促される。

朝礼

あらゆる箇所に立ち入り制限があり、
作業関係業者以外が立ち入るとたちまち怒られる。

服装などについても細かく言われ、
保護具、保護帽、あごひも、安全帯と、現場の監督が指摘をする。

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朝礼の最後は指差呼称(服装点検)で締める。

朝礼の最後は全員が向かい合い指唆呼称で締めくくる。
大きな現場になると、総勢数千人という職人達が一斉に

ヘルメットはよいか!

あご紐はよいか!

服装はよいか!!

足元はよいか!!

安全帯はよいか!!!

と大声で叫び、最後には

「本日もご安全に!!!!」

と締めくくる。

その後、各業者ごとに分かれ、
KYミーティング(K-危険、Y-予知)が行われてから
おのおのが自分の持ち場へと向かうのだ。

毎月1日の月初めは安全大会が行われる

毎朝おこなわれる安全朝礼だが、
毎月1日の月初めには、安全大会と称して、大規模な朝礼が行われる。

その内容と言えば、

  • 現場所長の講話から始まり
  • 協力会社のお偉いさんの訓話
  • 月間工程の説明
  • 今月の玉掛けワイヤーの点検色の確認(週間でかえているところもある)

現場に貢献している優秀な職人を表彰し、
ちょっとした景品をプレゼントしているところも見かける。

安全表彰

こうして、初心忘れぬべからずの精神で、
気を引き締めなおし、全員でかけ声をあげ、締めくくるのが安全大会なのだ。

それでは、みなさんもご一緒に!

今月も安全作業で頑張ろう!

ご安全に!!



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