鳶の基本は足場

一見、大人のジャングルジムの様な仮設足場。
工事現場によく見られるが、これは絶対に欠かせない存在なのである。
一体、何のために足場を組むのか?

その用途や種類は実に様々で、工事現場だけに留まらず、
催しなどの会場設営、舞台ステージや照明架台など。
目的によって使われる材料や、名称も変わってくる。

その中でも私たちの最も身近にある足場といえば、
建物の外周部に組まれている外部足場ではないだろうか。

これは、建物の外壁工事用の足場で、工事中の建物をすっぽりと隠すように、
シートやパネルで囲ってしまう事で、足場の隙間や端部からの墜落や、資材の落下を防ぐ。
さらには、現場内からの飛散や騒音を防止する役目も兼ねている。

そして、足場を組む上で最も重要な事は、
いかなる危険な場所でも、そこで作業をする人すべてが安全に、
かつ仕事をしやすくすることである。

朝顔
防音シート

足場組立作業主任者

工事現場において、鳶の重要な役割の1つとして、
高所での危険な場所においても、他職が安全な環境で、
かつ、作業をしやすいような足場を組むという仕事がある。

他職が命を預ける足場を組むのであるから、
その責任は重大で、ただ、足場を組めば良いというものではない。

さらには、作業の用途にみあった足場を組む必要があるため、
建築全盤の知識も必要とされる。

近年では、足場の重要性が見なおされ、法改正もされた。
足場を組むには、『足場の組立て等作業従事者』の資格(特別教育)が必須となる。

※法改正により平成27年7月1日から施行。

高さが5メートル以上の足場に関しては、
今まで通り『足場の組立て等作業主任者』の資格が必要となる。

足場が組めるようになってからようやく見習いから卒業でき、
どれだけ経験年数を重ねても、足場を組む事ができなければ、
経験者とは認められず、一人前の職人になるためには、
まだまだ長い道のりが待っている。

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足場の用途と種類

それではここからは、足場について少しだけ専門的に表現してみよう。

用途

足場の用途は主に以下の4種類に大別されている。

  • 外部工事用
  • 内部工事用
  • 架構工事用
  • 補修工事用

種類

足場の種類は、次の4つの構造によって分類される

  • 支柱式
  • つり式
  • 張り出し式
  • その他

さらに、詳細をみていくと

  • 支柱式は「本足場」「一側足場」「棚足場」に分けられ、
  • その他は主に「移動式足場」や「脚立足場」などを指している。
一側足場
補修足場
移動式足場
一側足場
補修工事用
移動式足場

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足場組立作業の手順

足場は用途によって、これらの種類を使い分けされる。
その用途も様々。コレにはこう、と言った
型にハマるマニュアルなどはない。
現場をみて、その場ですぐさま考える。

必要な材料を読み、搬入搬出経路を確認、
さらには、組立解体手順まで考えてから、はじめて作業に取りかかる。
これらの段取りを完璧にこなすには、職人としてかなりの経験が必要となる。

その場所、場所によって臨機応変に組み替え、
解体するときのことも考えながら組まなければならない。

なぜ解体する時のことまで考えなければならないって?
部屋内の足場などは使用する部材の大きさによっては、
仕上げの壁が出来てしまったら出せなくなるという事態がおきてしまうからだ。

そしてなんといっても、
足場は、同じ場所、同じ用途でも組む人によって、
多種多様な足場ができるというのが一つの醍醐味!!

すなわち..........
ここではっきりと鳶職人としての実力差が出るわけだ!!!

そう、職人の世界は実力が全ての厳しい世界。
失敗すれば明日には仕事がまわってこなくなることもしばしば。

われわれ職人の業界用語では失敗を、

「ヘタうち」と言っている。

『足場とはいかに材料を少なくし早く美しい、
そして一番重要なのは足場を使う業者が使いやく安全であるか。』

と言うこと。何も無いところにイメージしたものを組み上げる・・・・

鋭い方は、もう気がついているのでは?
そう!

足場とは芸術作品なのだ!!!
一流の足場鳶職人は芸術家なのだ!!!

街を見渡して目に入ってくる様々な足場・・・・
あれらは身近な芸術。
この経済大国、日本の街、全てが芸術作品なのだ。

外部足場

しかし、残念なことに、足場はあくまで仮設設備。
作業が終わればもちろん解体され、なくなってしまう。

例えるなら
夏の花火であろうか・・・

我々職人は花火を見るような切ない思いで、
組み上げた工事現場の足場を見つめている。

当然であろう。
汗水たらし、命懸けて足場を組みばらしているのだから。
完成された華やかな建物の影には必ず足場と言う縁の下の力持ちがいる。
そう思うとまた新たな視点で建物が見えてくるのでは・・?

今の建築社会の芸術は
鳶に始まり、鳶に支えられている。

と言っても過言ではないだろう。

墜落・転落・落下防止のための足場関連規則Q&A


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